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Ser.54 ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調, Op.61
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Ser.87 メンデルスゾーン 交響曲第4番イ長調, Op. 90「イタリア」
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Ser.88 ベートーヴェン :ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲 Op.120
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Ser.75 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ vol.8
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Ser.74 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ vol.7
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Ser.72 ショパン エチュード集 vol.2
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Ser.71 ショパン エチュード集 vol.1
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Ser.70 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ vol.6
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Ser.69 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ vol.5
オルゴールの音色がとても好きです。金属板を弾いて響かせる音色が素朴でとても魅力的です。
このオルゴールの音色を使って、クラシック音楽を古代の石造りの教会で壮麗に響かせるように奏でたらきっと美しいに違いない、ということで作り始めました。
まさに天上の音色と呼ぶにふさわしくなったと思います。
オルゴールは手のひらにのる小さなものから、家具ほどの大きなものまでさまざまです。
大きなものは弁数(ピンを弾く板の数)を増やすことができるので、より複雑で豊かな音色を響かせることができます。
しかし、実際のオルゴールには物理的な限界があります。
実際のオルゴールは弁数によって出すことができる音の数が制限されます。
弁数が多ければ多いほど豊かな音色を出すことができますが、それだけサイズも大きくなり、また高価になっていきます(クルマや家が買えるくらいになることもあります)。
曲の長さもオルゴールの大きさによって決まってしまいます。
高価なオルゴールになると、一周するたびにドラムの位置を変えることによって演奏時間を伸ばしています。
それでも、1時間近くにもなる曲を演奏することは物理的・金銭的にとても難しいです。
また、実際には突起で金属板を弾きますが、構造的な問題から、連打がとても苦手です。
そのため、連打が発生する場合には、同じ音を複数用意することで連打の問題を解決するなど、さまざまな工夫を凝らしています。
このように、音階の設定が曲によってそれぞれ違ってきますので、使い回しにも制約が出てきます。
このような物理的な制約から、さまざまな曲を実際のオルゴールで鳴らそうとしても、技術的・金銭的に実現が難しくなってしまいます。
これに対して、DTMではコンピュータ上で音を鳴らすことができるので、物理的な制約はほとんどありません。
また、制作にかかる時間も本物のオルゴールを作ることを考えたら比較になりません。
しかし、DTMでのオルゴールの作成が簡単といっても、それでも楽譜をそっくりオルゴールにすることはできません。
残念ながら原曲のままでオルゴールになることは稀です。特に、フルオーケストラの場合には、どうしても編曲が必要になってきます。
本物のオーケストラの場合には、個々の楽器に特性があり、それぞれの音色がハーモニーを生み出しているので、単純に単一のオルゴール音源に置き換えただけでは音がぶつかり合うことが多いです。
そのため濁って聞こえるなど、聞き苦しいところがどうしても発生してしまいます。
また、それぞれの楽器には音域の限界があります。
オルゴール音源は高音・低音が苦手なため、ダイナミックなレンジの曲の場合にはその部分の調整も必要になります。
このような問題を克服するために、単一のオルゴール音源を使用するのではなく、6種類の音源をブレンドして独自の音色を作り、広い音域をカバーしつつ、音色も輝くようにしています。
選曲に関しては、パブリックドメインのクラシック音楽のみとしています。
オルゴールにしたら綺麗な音色になることが想定される曲を選んでいます。
その中でもオルゴールにするには難しそうなフルオーケストラで演奏されている曲(交響曲や協奏曲など)にチャレンジしています。
和音にすることによって迫力が増すだけでなく、音がさらに魅力的になっていると思います。